CUTEという表現がぴったりのキャリアコンサルタント、胡桃茅里(くるみちさと)さんと福街不動産周辺(元住吉及び武蔵小杉界隈)をさんぽしながら街の人の生きかたやキャリアを紹介していくというこの企画。
記念すべき第1回は福街不動産店主、福地真吾(ふくちしんご)さんが胡桃さんのキャリアコンサルを受けるという設定です。
福街不動産って不動産屋さんなの? いつも人がたくさん集まってるよ? そんな印象をもたれる方もいらっしゃるかもしれません。そのヒミツに迫ります。
ゴールデンウィークの日曜日、3密を避けてZOOMで開催された公開遠隔キャリアコンサルの様子をお届けします。
簡単な自己紹介
あらためまして、福街不動産店主の福地真吾です。2016年7月27日に福街不動産がオープンして、この7月で4周年になります。現在42歳。「見えない〜」なんて言ってもらうこともありますよ。
高校卒業後、東京農業大学に進学したのですが、トランペットとアルバイトと麻雀を楽しみすぎて、21歳で大学をやめました。違う世界をみてみたいという思いから留学を決意して、ラーメン屋とお惣菜屋でアルバイトをしながらNOVAに通い23歳でカリフォルニアへ渡ります。オックスナートカレッジという短大で2年間リベラルアーツ(一般教養)を学びました。
25歳で帰国後、派遣会社に登録して日本テレコムや東京スター銀行など数社を経験、その間に宅建を取得して三井のリハウス始め不動産会社数社にお世話になり4年前に独立し、現在に至ります。
「やりたいこと」はわからなかった
学生時代も留学時代も、「やりたいこと」って特になかったです。自分は何がやりたいか、ぼんやりしてよくわからなかった。
「留学」という選択肢は、いとこがアメリカに留学していたこともあって身近に感じていたのが大きかったです。アメリカにいる時に『金持ち父さん貧乏父さん』という本を読んで、こういう生き方もあるんだ、不動産投資って面白そうだな、と興味を持ちました。
それでも帰国してすぐに不動産の職に就こう、と思ったわけでもなくて。派遣で事務職に就くかたわら不動産投資の本を読んで勉強するうちに、実践で働いてみたいという思いがわいて、宅建を取得しました。
安定なんて望めないなら
人生のターニングポイントは、三井のリハウスでの経験でしょうか。営業職って初めてだったんです。(本当にたいへんだったなあ……) 正直自分にはあわないと思いましたね。同じ職場の人とも駆け引きのようなことをしなければいけなくて。社内営業のようなコミュニケーションが苦しかった。上司に友達っぽく接して怒られたこともありましたね。
その後、新築マンションの販売営業を業務委託で経験しました。5年くらいやったかな。景気が良くマンションを建てては売れての時期は良いのですが、不景気になると数カ月後には仕事がなくなる立場でしたので将来的な安定はないなと実感したんです。もちろん不動産屋をひとりでやることに不安はありました。でも「どうせ不安定な中で仕事をするなら、自分のやりたいようにやってみたい」という思いが勝って、独立に至りました。
この4年間、いろんなことがありました。勤めていた時にくらべて、人に会う機会や人数がものすごく増えて、人と深く接することができるようになったなあと感じています。
自分のことを知っている
仕事をする上で大切にしていること。そうですね、無理をしないように心がけています。
こうみえてすごく無理しちゃうタイプで、メンタルが弱いんです。不動産営業時代も成績や売上のことを考え始めると、お客さんにも上司にも伝えなければいけないことをすぐには口に出せずに、最後の方まで伝えられず葛藤する事が辛かった。そうなると仕事が苦しくなってしまうので、無理はいけないなと思っています。
「義務にしすぎない」ようにも心がけています。自分のまじめさから、始めると「続けなきゃ、頑張らなきゃ」というプレッシャーに潰されてしまいそうになる。だからたまに立ち止まって、「このルーティーンって本当にやる必要があるのかな?」と思い直すようにしています。やめるという決断が自分でできるようになったことは、独立してよかった点ですね。
これまで自分が生きてきた中で「楽しかった」「嫌だった」という感情ってすごく大事だと最近思うんです。自分が企画したイベントが他の人にとって楽しくないことは、もちろんある。でも人それぞれなのでそこにはあまり心を置かないようにしてます。自分が楽しいと思って企画したことに興味を持って、参加してくれた人には思いきり楽しんでもらいたい。だから仕掛けを作る。そのために、自分が興味を持ったイベントに参加した時の感情を参考にしながら仕掛けを組み立てています。
「仕掛けの営業」で得られるよろこび
イベントを開催してみんなが来てくれること、楽しんでくれていると感じたとき、今の仕事をしてよかったなと思います。
あとは、イベントに来てくれた人がその後仕事を任せてくれたときや、広告に反応があったときも嬉しいですね。
1年とか2年とか長いお付き合いの中でお客さんになってくれる方が多いです。短いお付き合いではないので、その時間の中でジワジワと広がるよろこびを大切にしています。もちろん物件が売れたときも嬉しいですよ。
攻めの営業が苦手な性分なので、色々仕掛けをして、たくさんの人に福街不動産に来てもらえるように常に考えています。「仕掛けの営業」とでもいうのかな、時間はかかりますよ。最初の1、2年はキツかった。でも最近やっと実になってきたかなと感じています。
この4年間でお店をたたもうか悩んだことが、実は2回ありました。でも「もう戻れない。サラリーマンには戻れない!」という思いが強くて、なんとかしました。戻りたくなかったから、なんとかせざるを得なかったというか。
3ヶ月後の福街不動産
コロナ禍で先がみえない状況ですが、やりたいと思うことを実現できる態勢を整えたいと思っています。新しい仕掛けを作っておきたいですし、もっと知ってもらいたい。福街不動産のHPを1日100人の人に見てもらえるようになりたいと思います。※現在20人/日くらい
それと同時に仕事のスピードもUPさせていきたいです。なかなかやりたいと思うことを行動に移せていなくて、一緒に働くプランナーの鍬本さんにはかなり負荷がかかってしまっている状況です。やりたいことを理解して手伝ってくれる人を募り、マンパワーを増やしながら実行していこうと考えています。
継続している『遠隔宅建勉強会』や『モトフリ(元住吉スタディフリールーム)』というイベントの告知ももっと効果的にしていきたいのですが、今は思いついたときに告知している状況で。もう少し戦略的に広告していきたい。でも機械的な広告になると受け手も反応しないので難しいところですね。
できるだけオリジナルの発信はしていきたいと工夫しています。でもまだまだ発信が足りていない。ツイッターやインスタがメインのユーザーにも届く発信をしていこうと考案中です。
「ゆったり感」と「信頼感」
この間、ふらっと来店された20代の女性に聞かれたんですよ。「福街不動産のウリってなんですか?」 って。自分では正解が分からないので少し苦手な質問ですが、ふと出てきた言葉が「ゆったり感」だったんです。これはずっと大切にしていきたい。
それと同時に、「信頼感」を大切にしていきたい。物件数や情報量を増やしていくことはもちろん、オーナーさん、所有者の方からストレートに入った情報をスピーディーに提供していきたい。
福街不動産は情報の「上流」とつながっていることが強みだと思っています。それをこれからも提供し続けます。
「楽しい!」 というキモチを大切にしながら、人との交流の先にビジネスを展開される福街不動産。
おさんぽがてら、ふらっとたずねて心地よさを体感してみてはいかがですか。
written by Ayako Nagashima
公開遠隔キャリアコンサルを終えて
キャリアコンサルタントの胡桃です。
1時間のヒアリング時間の中で、大きく「過去」「現在」「未来」の時系列3つに分け、福地さんのキャリアについてお話をお伺いしました。
事前に用意していた質問はわずか6つだったにも関わらず、多くのご経験や価値観を、時に楽しく時に真剣に話してくださった福地さん。
一つひとつ選んで出てくる言葉や、柔らかい表情からにじみでる今までのキャリアの苦楽が、Ayakoさんの記事に豊かさを生み出しました。
福地さんのキャリアやお人柄を知れば知るほど、多くの方が底なしの魅力に惹きこまれていくのだと思います。
福地さんに、ぜひふらっと会いに来てくださいね。
Kurumi Chisato
《街と人と住まいを》
福街不動産 福地真吾
神奈川県川崎市中原区木月祗園町12-1 1階
「元住吉」駅より徒歩8分
ブレーメン通りをまっすぐ行き、横浜銀行を右折。
信号2つ目の角に店舗がございます♪
営業時間 10:00~19:00
定休日 毎週水曜日
TEL:044−750−0409
FAX:044-330-1654
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